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2007年2月 4日 (日)

コラム3

生きることが苦しくて「死にたい」と思ったことは何回もあった。十五歳の時に関屋分水に飛び込もう、と真剣に考えたことがあった。

死ねことができず、四十一歳まで生きてきた。今は、生きていることに感謝している。最近のいじめが原因の自殺連鎖には本当に心が痛む。
 そんな思いから、「生きて復讐(ふくしゅう)しよう」という題名の詩を書いた。

いじめられて死ぬくらいなら、学校に行くのをやめよう。いじめられて死ぬくらいなら引きこもりになろう。
自分の部屋へ、勇気ある撤退だ。布団にくるまって、ゆっくりと一人で作戦会議だ。

誰かに相談できたら、一番いいだろう。でも、僕が十代の時だったら人に相談することはできなかったかもしれない。自分のことを話すことが一番苦手だったからだ。
中学生の時に、Mという同級生が「月乃を泣かす会」を作っていた。Mに何度も泣かされた。僕の記憶の中ではそれは「いじめ」になっていなかったが、最近、人に話したところ「それは、間違いなく、完璧(かんぺき)な、誰がどう考えてみても、いじめだ!」と言われた。

僕の心の中に「いじめ」として記憶したくなかったのかもしれない。僕の屈辱の傷口がうずくからだ。僕はMにいじめられていたんだ! Mは会社員になり、結婚もして、もう十八歳の子供もいるらしい。
 

自殺して復讐するのじゃなくて、生きて復讐しよう。
自殺して問題を起こすのじゃなくて、生きて問題を起こそう。
自殺して注目を集めるのじゃなくて、生きて注目を集めよう。
Mへの復讐。

Mは結婚生活も長く倦怠(けんたい)期かもしれない。独身の僕が、魅力的な彼女を作り、ラブラブになる復讐。僕が幸福になる復讐。僕が生き延びていく復讐。

いつか、スヌーピーのイラストとラブラブ写真の入った「結婚しました♪」っていうハガキを送ってやるぜ! 倦怠期かもしれないMはギャフンと言うだろう。

いじめられて死ぬくらいなら、学校に行くのをやめよう。いじめられて死ぬくらいなら引きこもりになろう。

生き延びて、いつか幸福になる復讐をしよう。

新潟日報「心晴れたり曇ったり」

月乃光司公式ホームページ

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  • 晩秋の夜の幻
    いろいろな人々とライブした。いろいろな病人と出会った。いろいろな「こわれ者」とセッションした。人生のサンプルが増えるほど、 生きるのが楽になってきた。「人生なんでもあり」にどんどん近づいて行く・・・。 写真をクリックすると大きくなります!